サラリーマン大家の確定申告 — つまずきポイント完全ガイド

会社員のまま賃貸物件を持つと、年末調整だけで完結していた税金の世界に「確定申告」が加わります。難しくはありませんが、つまずくポイントは毎年だいたい同じです。

このガイドは、サラリーマン大家がつまずきやすい順に全体像を整理したハブです。各テーマの詳細は個別記事に分かれているので、必要なところから読んでください。

やりがちな失敗

最大の失敗は、「会社が年末調整してくれているから何もしなくていい」という思い込みです。年末調整は給与だけの精算で、家賃収入は含まれていません。申告が必要なのに放置すれば無申告、赤字なのに申告しなければ還付の取り逃しです。

そもそも申告は必要? — 20万円が目安

給与を1か所から受けていて年末調整が済んでいる会社員の場合、給与以外の所得(家賃収入から経費を引いた不動産所得など)の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。20万円以下でも、医療費控除などで申告する場合は不動産所得も併せて申告します。また、赤字の年は申告義務がなくても、申告しなければ還付は受けられません。

源泉徴収票は「還付の上限」を教えてくれる

12月〜1月に会社からもらう源泉徴収票で見るべき欄は3つです。

経費を拾い切る

不動産所得は「収入 − 必要経費」。経費の見落としはそのまま税金の払いすぎになります。経費12項目の記事でチェックリスト化しています。最大の経費になりやすい減価償却は中古マンションの減価償却の記事へ(計算ツール付き)。

赤字なら損益通算 — 還付の仕組み

帳簿上の赤字は給与所得と相殺でき、天引き済みの所得税が戻ります。仕組みと「戻らないケース」(土地利子・別荘など)は損益通算の記事で。自分の場合の目安は還付シミュレーターで幅つきの数字が出せます。

青色申告はするべき?

帳簿を付けて青色申告にすると特別控除などの特典があります。ただし賃貸1室の規模では控除額は多くの場合10万円で、65万円控除には事業的規模(いわゆる5棟10室)などの要件があります。ここは誤解が非常に多いポイントなので、別記事で詳しく扱う予定です。

スケジュール

確定申告書の提出期間は、原則として翌年2月16日から3月15日です。還付だけを受ける申告(還付申告)は翌年1月1日から可能で、5年間さかのぼって提出できます。初めての年は、書類集め(賃貸借契約書・管理会社の精算書・売買契約書・源泉徴収票)を年内に済ませておくと2月が楽になります。

損する / 得するサイン

次のどれかに当てはまるなら、このガイドの個別記事を読む価値があります。

こうすればOK

  1. まず還付シミュレーターで自分の目安額を見る。
  2. 書類を集める:源泉徴収票・賃貸借契約書・管理会社の精算書・売買契約書。
  3. 経費 → 減価償却 → 損益通算の順に個別記事で確認しながら申告書を作る。

この記事の根拠(一次情報)

内容数値・ルール出典時点
給与所得者で確定申告が必要な場合給与以外の所得の合計が20万円を超えるとき(年末調整済み・給与1か所の場合)国税庁 No.1900令和7年4月1日現在
確定申告の提出期間原則 翌年2月16日〜3月15日国税庁 No.2020令和7年4月1日現在
還付申告の期間対象年の翌年1月1日から5年間国税庁 No.2030令和7年4月1日現在
損益通算(不動産の赤字×給与)可。ただし土地利子相当分などの除外あり国税庁 No.1391令和7年4月1日現在

書類を撮って送るだけで、経費の整理から還付の目安、年末の申告書類の準備までこのガイドの中身を自動化できます。

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本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務相談ではありません。 具体的な判断は税理士または所轄の税務署にご確認ください。(令和8年7月時点の情報です)